ガス給湯器で水は出るのにお湯が出ないときは、最初に台所・浴室・洗面所など複数の蛇口を確認してください。すべての場所で水のままなら給湯器や電源・ガス供給側、1か所だけなら水栓側に原因がある可能性が高くなります。
異臭・異音・煙・すす・水漏れがある場合は確認作業を続けず、使用を中止して点検を依頼します。異常がなければ、リモコン、電源、ガス栓、給水元栓、水量、凍結、エラー表示の順に切り分けると効率的です。
まず確認したい結論
まず複数の蛇口でお湯側を十分に開き、発生範囲を確認します。全箇所でお湯が出なければ給湯器側、1か所だけなら水栓側が疑われます。次にリモコンの表示とエラー、停電・ブレーカー・電源プラグ、ガスコンロの点火、ガス栓・給水元栓、水量、寒冷時の凍結を確認してください。異臭・煙・すす・水漏れがある場合や、確認後も全箇所で改善しない場合は使用を中止し、修理を依頼します。
ガス臭い、焦げたような臭いがする、普段と違う音が続く、煙やすすが出ている、給湯器本体や配管から水が漏れている場合は、使用を中止してください。特にガスの臭いがするときは火を使わず、照明・換気扇などの電気スイッチにも触れないでください。安全な場所へ移動したうえで、契約しているガス会社の緊急窓口などへ連絡します。
給湯器の前板を外す、内部部品に触れる、ガス配管・電気配線・給水配管を分解するといった作業は行わないでください。利用者が確認できるのは、蛇口の状態、リモコン表示、目視できる電源や元栓、ほかのガス機器の状況などに限られます。
最初に「全部の蛇口」か「1か所だけ」かを確認する
原因を早く絞り込むには、最初から給湯器の故障と決めつけず、症状が出ている範囲を確認します。台所、浴室のシャワー、洗面所など、給湯につながっている複数の場所を一つずつ試してください。同時に開くのではなく、それぞれのお湯側を十分に開き、水量を確保して確認します。
すべての蛇口でお湯にならない場合は、給湯器本体、電源、ガス供給、給水量など給湯設備全体に関係する原因が疑われます。一方、台所ではお湯が出るのにシャワーだけ水になるなど、1か所だけの症状なら、その水栓やシャワー側の不具合である可能性が高くなります。
| 確認結果 | 考えられる範囲 | 次に行う確認 |
|---|---|---|
| すべての蛇口が水のまま | 給湯器、電源、ガス供給、給水量、凍結など | リモコン、電源、ガスコンロ、元栓を確認 |
| 1か所だけお湯が出ない | 混合水栓、温度調節部、流量不足など | お湯側の水量を増やし、別の蛇口と比較 |
| しばらく流すとお湯になる | 給湯配管内に残っていた水 | 異常とは限らないため、温度が安定するか確認 |
| お湯になったり水になったりする | 流量不足、水栓側の不具合、給湯器の不調など | 水量とエラー表示を確認し、再発時は点検 |
浴室の自動運転など一部の機能だけが動く場合も、どの機能が使えてどの蛇口が使えないかを記録しておくと、修理を依頼するときの判断材料になります。
出湯直後の水は正常な場合がある
蛇口をお湯側にしても、開けた直後から温水が出るとは限りません。給湯器から蛇口までの配管内には、前回使用したあとに冷えた水が残っています。その水が先に排出されるため、正常な給湯器でも最初は水が出ます。給湯器と蛇口の距離が長い住宅ほど、お湯が届くまでの待ち時間も長くなります。
まずは水量を絞りすぎずに流し、温度が上がるか確認してください。ただし、十分に待っても水のまま、以前より明らかに時間がかかる、途中で急に水へ戻るといった場合は、単なる配管内の残り水ではありません。
リモコンの設定温度も確認します。設定温度が低い場合や、浴室の温度調節付き水栓で水が多く混ざっている場合は、ぬるい水に感じることがあります。確認のために設定温度を変更するときは、急に高温のお湯が出る可能性を考え、手で直接受け続けないよう注意してください。
リモコンの運転・表示・エラーを確認する
次に、台所または浴室リモコンの運転が入っているか、画面が表示されているかを確認します。機種によって表示内容や名称は異なるため、特定の表示がすべての給湯器にあるとは限りません。
- 運転表示が消えていないか
- 設定温度が極端に低くなっていないか
- 数字や記号によるエラー表示が出ていないか
- お湯を出したときに燃焼を示す炎マークなどが表示されるか
炎マークがある機種で、お湯側の蛇口を十分に開いても表示されない場合は、給湯器が燃焼を開始できていない可能性があります。ガス供給や流量、点火系統の不具合など複数の原因があるため、表示だけで故障部品を特定することはできません。
エラーが出ている場合は、表示された数字や記号をそのまま控えます。取扱説明書やメーカーの案内に利用者向けの対応が記載されている場合は、その範囲に限って対応してください。エラーが消えても繰り返す場合は、直ったと判断せず点検が必要です。
リモコンがない給湯器では、蛇口を開いたときの状態、すべての場所で発生するか、ガスコンロが使えるかなどから切り分けます。音だけを頼りに本体へ近づいたり、外装を開けたりする必要はありません。
停電・ブレーカー・電源プラグを確認する
一般的な家庭用ガス給湯器は、燃料がガスであっても点火や制御に電気を使います。そのため、停電中や電源が供給されていない状態では使用できません。リモコンがまったく表示されない場合は、電源側から確認します。
- 住宅全体または周辺が停電していないか確認する
- 分電盤で給湯器に関係するブレーカーが落ちていないか目視する
- 電源プラグ式の場合は、見える範囲で抜けていないか確認する
濡れた手でプラグや分電盤に触れてはいけません。コンセントやプラグ周辺が濡れている、焦げている、変色している、異常に熱いといった場合も触らず、点検を依頼してください。
ブレーカーを戻しても再び落ちる場合は、繰り返し操作しないでください。給湯器または住宅側の電気設備に異常がある可能性があります。配線に直接接続されている機種について、利用者が配線を外して確認することもできません。
電源の入れ直しは、取扱説明書に利用者向けの操作として記載され、異臭・水漏れなどがない場合に限ります。一度復帰しても同じ症状やエラーが再発するなら、何度もリセットして使い続けるのではなく修理を依頼します。
ガスと水が給湯器まで供給されているか確認する
ガスコンロも点火しない場合
ガス臭などの異常がないことを確認したうえで、ガスコンロがある住宅では点火するか試すと、供給範囲を切り分けられます。ガスコンロも点火しないなら、給湯器単体の故障ではなく、ガス供給の停止、ガス栓の状態、契約・供給側の事情などが考えられます。
ガス栓が閉まっている場合は、給湯器は燃焼できません。引っ越し直後、長期不在後、設備工事後などは特に確認が必要です。ただし、どれが給湯器のガス栓か判断できない、固くて動かない、配管に傷みがある場合は無理に操作しないでください。ガスメーターの復帰方法も種類によって異なるため、表示や契約先の案内に従います。
ガスコンロは使える場合
コンロが正常に使えるのに、すべての蛇口でお湯が出ない場合は、給湯器側のガス栓、給湯器本体、流量検知などに原因が絞られてきます。コンロが使えることだけで給湯器本体が正常とは判断できません。
給水元栓も目視する
蛇口から水が出ていても、給湯器へ入る水量が不足していることがあります。給湯器の給水元栓を安全に確認できる場合は、十分に開いているか目視します。設備工事や点検のあとに開き方が不十分なケースもあります。
元栓の場所が分からない場合や、古く固着している場合は動かさないでください。配管を外す、バルブを分解する、工具で無理に回す作業は利用者向けの確認ではありません。
水量不足と水栓側の不具合を切り分ける
ガス給湯器は、一定以上の水が流れたことを検知して燃焼を始めます。節水のために蛇口を絞りすぎていたり、水圧が低下していたりすると、必要な流量を下回って点火しないことがあります。また、点火しても水量が不安定なら、途中で燃焼が止まり、水に戻ることがあります。
まず、問題の蛇口をお湯側に寄せて、水量をいつもより増やしてください。これで燃焼表示が出てお湯になるなら、給湯器が反応する流量に達していなかった可能性があります。具体的に必要な流量は機種や使用条件で異なるため、共通の数値では判断できません。
ほかの蛇口では正常にお湯が出るのに、1か所だけ水のままなら、給湯器交換を急ぐ前にその水栓を点検します。温度調節付き水栓の内部部品、混合部、シャワー側の詰まりなどが原因になることがあります。水栓の温度設定を変え、水量を増やしても改善しない場合は、水栓修理の対象です。
利用者によるフィルター清掃などが取扱説明書に記載されている機種もありますが、止水方法や部品構造は水栓ごとに違います。説明書がないまま分解すると、水漏れや部品破損につながるため避けてください。
給湯器側か水栓側か迷うときは、「台所は出るがシャワーは出ない」「お湯側の水量を増やすと出る」など、再現条件を記録しておくと点検が進みやすくなります。
寒い日は配管の凍結を疑う
外気温が大きく下がった日や、冷え込みが続いた朝に急にお湯が出なくなった場合は、給湯器や給湯配管の凍結が考えられます。冷水は出ても、お湯側の水が極端に少ない、または出ない場合は、給湯側の配管だけが凍っている可能性もあります。
凍結が疑われる配管に熱湯をかけてはいけません。急な温度変化で配管や接続部を傷めるおそれがあります。火や高温の暖房器具を近づけて解凍することも避け、基本的には気温が上がって自然に解凍するのを待ちます。給湯器の凍結予防機能に電源が必要な機種もあるため、自己判断で電源プラグを抜かず、取扱説明書を確認してください。
解凍後は、蛇口から水が正常に出るかだけでなく、給湯器本体や露出している配管、接続部から水が漏れていないかを確認します。水漏れがあれば使用を再開せず、修理を依頼してください。凍結を繰り返す住宅では、配管の保温状態についても専門業者へ相談する必要があります。
エラーがなくても修理を依頼したほうがよい症状
給湯器の不具合がすべてエラーとして表示されるとは限りません。次のような状態は、表示がなくても点検の対象です。
- 電源、元栓、水量を確認しても、すべての蛇口で水のまま
- 十分な水量があるのに燃焼表示が出ない
- 運転中にお湯と水が何度も切り替わる
- エラーを解除しても同じ表示が再発する
- 以前より点火までの時間が明らかに長くなった
- 設定温度とかけ離れた温度になる状態が続く
- リモコンが消えたり復帰したりする
この段階では、点火部品、制御部品、流量を検知する部品など、給湯器内部の点検が必要になる可能性があります。外から原因部品を断定することはできません。本体をたたく、配線を触る、前板を開けるといった確認は行わず、メーカーまたは給湯器を扱う修理業者へ依頼します。
賃貸住宅では、入居者が独自に修理や交換を手配すると費用負担の扱いが複雑になることがあります。緊急の安全確保をしたうえで、まず管理会社や貸主へ連絡してください。
使用年数を確認し、修理と交換を比較する
家庭用給湯器には、設計上の標準使用期間として製造から10年を目安にしている製品があります。これは10年間の故障を防ぐ保証期間ではなく、実際の状態は使用頻度、設置環境、保守状況によって異なります。
製造から10年前後が経過している場合は、修理だけに決めず、交換費用も比較するのが現実的です。年数が浅く、初めての不具合で、修理部品が供給されているなら修理が適することがあります。一方、長期間使用している、複数の症状がある、修理を繰り返している、必要な部品を用意できない場合は交換を検討します。
| 状況 | 検討の方向 |
|---|---|
| 使用年数が比較的短く、今回が初めての不具合 | まず点検を受け、修理費と部品供給を確認 |
| 製造から10年前後またはそれ以上 | 修理見積もりと交換見積もりを比較 |
| エラーや温度不良を繰り返している | ほかの部品の経年劣化も考慮して交換を比較 |
| 異臭、煙、すす、水漏れがある | 年数にかかわらず使用中止し、早急に点検 |
製造時期や型番は、本体外側の銘板で確認できることがあります。銘板が高所や狭い場所にある場合は、無理に脚立へ上ったり、機器の隙間へ入ったりしないでください。見えない場合は、既存の取扱説明書、保証書、過去の工事資料から確認する方法もあります。
修理・交換の連絡前に型番と設置状況をそろえる
問い合わせ時に給湯器の情報と症状を伝えると、修理対応の可否や交換機種の確認が進みやすくなります。安全に撮影できる範囲で、次の情報を用意してください。
- 給湯器本体のメーカー名、型番、製造時期が分かる銘板
- リモコンに表示されたエラーの数字や記号
- 給湯器の全体と周囲の空間が分かる写真
- 本体下の配管、配管カバー、電源、排気部分が分かる写真
- 台所・浴室リモコンの写真
- お湯が出ない場所と、正常に使える場所
- 症状が始まった時期、毎回起こるか、ときどき起こるか
- ガスコンロなど、ほかのガス機器が使えるか
交換では、現在の型番だけでなく、設置方法、周囲の離隔、排気の向き、配管の取り回し、作業場所への入りやすさなども確認されます。型番が分からなくても、銘板と設置全体の写真があれば確認材料になります。写真を撮るために前板や配管カバーを分解する必要はありません。
修理を依頼するときは、出張費、点検費、部品代、作業費の扱いを確認します。交換を比較するときは、本体だけでなく、リモコン、撤去、設置工事、配管接続、必要な追加工事を含む範囲を確認してください。症状と使用年数を伝えたうえで、修理可能性と交換条件の両方を確認すると判断しやすくなります。
確認順のまとめ
水は出るのにお湯が出ないときは、まず異臭・煙・すす・水漏れがないかを確認し、異常があれば使用を中止します。異常がなければ、複数の蛇口を試して発生範囲を切り分け、リモコン表示、電源、ガスコンロ、ガス栓・給水元栓、水量、寒冷時の凍結、エラーの順に確認してください。
1か所だけなら水栓側、すべての場所なら給湯器または供給側を中心に考えるのが基本です。利用者が確認できる範囲で改善しない場合は、分解せず修理を依頼します。製造から10年前後の機器では、部品供給や今後の使用を踏まえ、修理と交換を比較してください。
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設置タイプ別の工事費込み価格も確認
壁掛け、据え置き、マンションPS設置では交換できる機種や工事内容が異なります。既設給湯器に近い設置タイプを確認してください。
相談前に型番と設置写真を確認
本体全体、型番シール、リモコン、本体下の配管、設置スペースを撮影しておくと、修理か交換か、後継機や工事条件を確認しやすくなります。

無理な分解や自己修理はしない
ガス、水道、電気、排気に関わる内部作業は無理に行わず、異臭、ガス臭、水漏れ、異常燃焼などがある場合は使用を止めて専門業者へ相談してください。
相談から交換までの流れ
型番と設置状況を確認したうえで、交換機種・工事条件・費用を確認し、日程を調整して工事へ進みます。

ガス給湯器 お湯が出ない 水は出るでよくある質問
ガスコンロは使えるのに、給湯器のお湯が出ない原因は何ですか?
住宅へのガス供給自体は続いている可能性が高いものの、給湯器側のガス栓、電源、流量不足、本体内部の不具合などは残ります。複数の蛇口で確認し、リモコンのエラーと燃焼表示、電源、給湯器の元栓を確認してください。全箇所で改善しない場合は点検が必要です。
シャワーだけ水になる場合は給湯器の故障ですか?
台所や洗面所で正常にお湯が出るなら、給湯器よりも浴室水栓側の可能性が高くなります。シャワーのお湯側の水量を増やし、温度設定も確認してください。それでもシャワーだけ水になる場合は、温度調節付き水栓の内部部品や混合部などの点検を依頼します。水栓を自己判断で分解しないでください。
給湯器の電源を入れ直しても直らない場合はどうすればよいですか?
何度も電源を入れ直すのは避け、表示されたエラー、発生する蛇口、ガスコンロの状況を記録して修理を依頼してください。ブレーカーが再び落ちる、焦げた臭いがする、電源周辺が濡れている場合は触らずに使用を中止します。電源の入れ直しは、取扱説明書で利用者向けの操作として案内されている場合に限ります。
凍結した給湯配管にお湯をかけてもよいですか?
熱湯をかけてはいけません。急激な温度変化で配管や接続部を傷め、水漏れにつながるおそれがあります。基本的には気温が上がって自然に解凍するのを待ちます。解凍後に給湯器や配管から水が漏れている場合は使用せず、修理を依頼してください。
使用して10年前後の給湯器は、修理と交換のどちらがよいですか?
故障内容、修理費、部品供給、これまでの不具合回数によって判断します。製造から10年前後は設計上の標準使用期間の目安に当たる製品があるため、修理見積もりだけでなく交換費用も比較すると判断しやすくなります。初めての軽微な故障で部品があれば修理、複数の不具合や再発がある場合は交換を検討するのが一つの目安です。
まとめ
水は出るのにお湯が出ない場合は、複数の蛇口を試して症状の範囲を確認し、リモコン、電源、ガス供給、給水量、凍結、エラーの順に切り分けます。1か所だけなら水栓側、全箇所なら給湯器や供給側の可能性が高くなります。
異臭・異音・煙・すす・水漏れがある場合や、安全にできる確認後も全箇所で改善しない場合は、分解せず修理を依頼してください。製造から10年前後なら、型番・エラー・設置写真をそろえ、修理と交換の両方を比較しましょう。

給湯器の修理・交換を相談する
現在の型番、表示内容、症状、設置場所が分かる写真があると確認が進めやすくなります。

参考にした公式情報
確認日:2026-08-21。仕様・操作・価格・制度は機種や時期によって変わるため、詳細は各公式ページをご確認ください。











