ノーリツのフルオートは、オートの自動湯はり・自動ストップ・自動保温に、自動たし湯と配管自動洗浄を加えたタイプです。家族の入浴時間がずれやすく、浴槽の湯量管理や配管洗浄の手間を減らしたい家庭に向いています。
ただし、選定は機能名や本体価格だけではできません。現在の型番、ガス種、号数、設置形、暖房機能の有無を確認し、対応リモコンと工事費を含む総額で比較することが重要です。使用年数や症状によっては、交換ではなく修理できる場合もあります。
まず確認したい結論
ノーリツのフルオートとオートの主な違いは、自動たし湯と配管自動洗浄の有無です。この2機能が必要ならフルオート、なくても困らないならオートが基本の選び方です。価格はエコジョーズのメーカー希望小売価格の目安でオートが18万円台から、フルオートが20万円台からですが、号数・設置形・リモコン・工事内容で変わります。まず既設給湯器の銘板と設置状況を確認し、同条件のノーリツ現行機種で見積もりを取りましょう。
最初に結論|自動たし湯と配管自動洗浄が必要ならフルオート
ノーリツのガス給湯器でフルオートとオートを比較するとき、中心になるのは機能の数ではなく、入浴中に減ったお湯を自動で補いたいか、浴槽の配管を自動で洗浄したいかです。
オートは、自動湯はり、自動ストップ、自動保温に対応します。フルオートは、これらに自動たし湯と配管自動洗浄が加わります。湯量の管理や入浴後の手間を減らしたい家庭はフルオート、必要な機能を絞って購入費用を抑えたい家庭はオートが比較の出発点です。
| 比較項目 | オート | フルオート |
|---|---|---|
| 自動湯はり | 対応 | 対応 |
| 設定量で自動ストップ | 対応 | 対応 |
| 自動保温 | 対応 | 対応 |
| 自動たし湯 | なし | 対応 |
| 配管自動洗浄 | なし | 対応 |
| 選び方の目安 | 基本機能を重視 | 湯量管理と洗浄の手間軽減を重視 |
ただし、「フルオート」という表示だけで交換機種を確定することはできません。ガス種や号数、設置形が違えば取り付けられず、温水暖房を使用している住宅では機器の種類そのものを合わせる必要があります。最初に現在の給湯器を確認し、その後に機能と価格を比べるのが間違いの少ない順番です。
手順1|現在の型番・ガス種・号数・設置形を確認する
交換を考え始めたら、カタログから機種を探す前に既設給湯器の情報を集めます。同じノーリツ製品への交換でも、現在の機種と設置条件によって選べる後継候補が異なるためです。
本体の前面や側面などにある銘板では、品名または型番、製造時期、ガス種などを確認できます。銘板の位置や記載方法は機種によって異なるため、文字を自己判断で読み替えず、見える範囲を写真に残すと確実です。高所にある本体や共用部内の機器は、無理に近づいたり分解したりしないでください。
- 品名・型番:現行機種の候補や修理部品の確認に使う
- 製造時期:修理と交換を判断する材料にする
- ガス種:都市ガス用かLPガス用かを確認する
- 号数:現在と同等にするか、使用状況に合わせて見直す
- 設置形:屋外壁掛形、据置形、集合住宅のパイプスペース設置などを確認する
- 機器の役割:給湯と追いだきだけか、床暖房や浴室暖房などにも温水を送っているかを確認する
- リモコン:台所と浴室の両方を撮影し、表示や品番が読めるようにする
ガス種が異なる機器は使用できません。また、号数が同じでも、排気方法や本体寸法、配管位置が違えば追加工事が必要になることがあります。設置形は銘板だけで判断せず、本体全体と周囲が写る写真も用意しましょう。
号数が分からない場合は、型番から調べてもらえます。家族が増えた、複数か所でお湯を使うと出湯量に不満があるなどの事情があれば、同じ号数に交換する前に相談してください。ただし、号数を上げられるかどうかはガス設備や設置条件を含めた確認が必要です。
手順2|フルオートとオートの機能差を生活場面で考える
両タイプとも、設定した温度と湯量に合わせた自動湯はり、自動ストップ、自動保温が基本です。そのため、「浴槽のお湯を自動でためたい」という希望だけなら、オートでも対応できます。違いが表れやすいのは、家族が入浴して浴槽の湯量が減ったときと、入浴後に浴槽のお湯を排水するときです。
フルオートの自動たし湯
フルオートでは、浴槽のお湯が減った場合に、設定された水位を基準として自動的にお湯を補います。家族が時間を空けて入浴する家庭や、入浴する人によって湯量が変わりやすい家庭では、次の人が手動でたし湯をする手間を減らせます。
一方、家族が続けて入浴し、浴槽の湯量がほとんど変わらない場合は、自動たし湯の利用場面が少ないこともあります。自動たし湯の作動条件や水位設定、リモコンでの操作方法は機種によって確認が必要です。
フルオートの配管自動洗浄
配管自動洗浄は、浴槽の排水時など所定の条件で、追いだき配管内に残ったお湯を押し流す機能です。毎日の排水後に配管内をできるだけ清潔に保ちたい人にとって、フルオートを選ぶ理由になります。
配管自動洗浄があっても、浴槽や循環口を含む日常のお手入れがすべて不要になるわけではありません。作動条件や洗浄範囲は、選定する機種の取扱説明書で確認してください。
なお、オートでも追いだき機能そのものがなくなるわけではありません。オートとフルオートの比較では、「追いだきができるか」ではなく、湯量が減った後の自動補充と配管洗浄まで任せたいかを基準にすると整理しやすくなります。
手順3|家庭の入浴習慣から必要なタイプを決める
フルオートが向いている家庭
- 家族ごとの入浴時間が離れており、その間に浴槽の湯量が変わりやすい
- 次に入る人のために、手動でたし湯をすることが多い
- 浴槽の排水後に、追いだき配管を自動で洗浄する機能がほしい
- 初期費用だけでなく、毎日の操作や手入れの負担軽減を重視したい
オートで足りる家庭
- 必要なのは自動湯はり、自動ストップ、自動保温が中心
- 家族が続けて入浴するため、湯量が大きく減ることが少ない
- たし湯は必要なときだけ手動で行えばよい
- 使う機能を絞り、本体価格を抑えることを優先したい
迷う場合は、現在の入浴状況を数日振り返ってみてください。「次の人が入る前に、たし湯を何回しているか」「配管洗浄を自動化したいと感じているか」が判断材料になります。どちらにも明確な必要性がなければ、オートでも基本的な自動おふろ機能は利用できます。
反対に、現在フルオートを使用していて自動たし湯や配管自動洗浄を日常的に使っている場合、価格だけを見てオートへ変更すると使い勝手が変わります。交換前に家族全員が使っている機能を確認しておくと、設置後の行き違いを防げます。
手順4|本体価格ではなくリモコン・工事を含む総額を見る
ノーリツの公式案内では、エコジョーズのメーカー希望小売価格の目安として、オートは18万円台から、フルオートは20万円台からとされています。ただし、これはシリーズ、号数、設置形などによって変わる出発点です。フルオートとオートの価格差が一律で数万円になるとは限りません。
また、メーカー希望小売価格と実際に支払う交換総額は同じではありません。ノーリツの給湯器にはリモコンが別売設定になっている機種があるため、本体価格だけで比較すると必要費用を見落とします。
| 費用項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 給湯器本体 | オート・フルオート、号数、設置形、暖房機能の有無 |
| リモコン | 台所・浴室リモコンの品番、セット内容、必要な機能 |
| 基本工事 | 既設機器の撤去、新しい機器の設置、配管接続、試運転 |
| 追加部材・追加工事 | 配管位置の調整、排気部材、設置用部材、排水経路など |
| 撤去・処分 | 古い給湯器の搬出と処分が見積もりに含まれるか |
見積もりでは、商品名だけでなく、本体とリモコンの型番を確認します。そのうえで、基本工事に含まれる範囲と追加費用が発生する条件を見ます。複数の見積もりを比較する場合も、号数や設置形、リモコンの仕様が違えば適正な比較になりません。
同じ設置条件・号数・機器区分でオートとフルオートを比較することが重要です。価格差だけを知りたい場合は、現在の型番と設置写真を提示し、条件をそろえた2案を依頼すると判断しやすくなります。
手順5|ノーリツ現行機種の設置可否を確認する
希望するタイプが決まったら、現在の条件に合うノーリツの現行機種を絞ります。同じメーカーへの交換であっても、生産終了や仕様変更があるため、古い型番の単純な末尾違いが後継機になるとは限りません。
設置可否では、本体寸法だけでなく、周囲の離隔、排気方向、配管位置、浴槽の循環口、リモコン配線、排水経路などを確認します。集合住宅では、パイプスペースの扉や排気部材に合わせた機種が必要になることもあります。外観が似ている製品を選ぶだけでは判断できません。
床暖房や浴室暖房などを給湯器側から供給している場合は、その機能を引き継ぐ必要があります。給湯と追いだきだけの機器へ置き換えると、既存の暖房設備を使えなくなる可能性があるため、リモコンや配管の写真を含めて確認してもらいましょう。
選定は「現在の型番と設置条件を確認する」「同等条件のノーリツ現行品を絞る」「対応リモコンを選ぶ」「現地条件と工事費を確認する」という順番で進めると、型番違いや見積もり漏れを防ぎやすくなります。
エコジョーズへ交換する場合は、設置場所に応じた排水経路も確認項目になります。見積もりの段階で本体型番が決まっていても、現地確認によって必要部材や候補機種が変わることがあるため、最終的な設置可否は施工前に確認してください。
手順6|使用年数と症状から修理か交換かを判断する
故障をきっかけにフルオートを調べている場合は、すぐ交換機種を決める前に、修理できる状態かも確認します。ノーリツが案内するガス給湯機器の設計上の標準使用期間は、標準的な使用条件のもとで製造から10年です。これは10年を過ぎたら必ず故障する、または直ちに交換しなければならないという意味ではありません。
一方、補修用性能部品の保有期間は、生産終了後7~10年が目安です。実際に修理できるかは機種、故障箇所、部品の在庫状況によって異なります。製造から年数が経過した給湯器では、故障箇所を特定できても部品がなく、修理できない場合があります。
| 判断材料 | 修理を相談しやすいケース | 交換を検討しやすいケース |
|---|---|---|
| 使用年数 | 比較的新しく、部品供給を確認できる | 製造から10年前後またはそれ以上経過している |
| 症状 | 原因が限定的で、修理後の継続使用が見込める | 複数の不具合や再発がある |
| 部品 | 必要部品が供給されている | 部品が入手できず修理できない |
| 費用 | 修理費用と今後の使用見込みが釣り合う | 修理費用が高く、別の箇所の故障も懸念される |
取替え検討のサインには、エラー表示、異音、お湯にならない、湯温が安定しない、追いだきができない、排気口周辺のすすなどがあります。エラーが出たから即交換とは限りませんが、型番、表示された内容、発生した操作、再現頻度を記録して相談すると診断が進みやすくなります。
異常音や排気口周辺のすすなど、普段と異なる状態がある場合は、使用を続けず点検を依頼してください。異常が続く状態で何度も運転を繰り返すのは避けましょう。
製造から10年を大きく下回り、部品があり、修理費用も妥当であれば修理が選択肢になります。10年前後を経過し、不具合が重なっている場合は、修理後に別の部品が故障する可能性も含めて交換と比較します。年数だけで結論を出さず、修理可否と見積もりを確認して決めることが大切です。
見積もり前に用意する写真と伝える内容
ノーリツの現行機種から適切な交換候補を出してもらうには、型番だけでなく設置状況が分かる情報が必要です。現地調査前の相談では、次の写真を用意すると確認が進みやすくなります。
- 本体の型番やガス種が読める銘板の接写
- 給湯器本体と周囲の壁、床、扉などが写る全体写真
- 本体下の配管と配管カバー周辺
- 排気口の向きと前方の状況
- 台所リモコンと浴室リモコンの全体・品番表示
- 浴槽内の循環口
- エラーが出ている場合は表示内容
あわせて、現在のフルオートまたはオートでよく使う機能、家族の入浴時間、手動たし湯の頻度、温水暖房の有無を伝えます。機種を自分だけで確定する必要はありません。先に既設条件を正確に伝え、対応するノーリツ機種を提示してもらうほうが、選び間違いを減らせます。
見積書を受け取ったら、本体型番、リモコン型番、オートかフルオートか、号数、工事範囲、追加費用の条件を確認してください。迷っている場合は、設置条件をそろえたオートとフルオートの2案を比較し、価格差に対して自動たし湯と配管自動洗浄を使うかで最終判断するとよいでしょう。
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設置タイプ別の工事費込み価格も確認
壁掛け、据え置き、マンションPS設置では交換できる機種や工事内容が異なります。既設給湯器に近い設置タイプを確認してください。
相談前に型番と設置写真を確認
本体全体、型番シール、リモコン、本体下の配管、設置スペースを撮影しておくと、修理か交換か、後継機や工事条件を確認しやすくなります。

無理な分解や自己修理はしない
ガス、水道、電気、排気に関わる内部作業は無理に行わず、異臭、ガス臭、水漏れ、異常燃焼などがある場合は使用を止めて専門業者へ相談してください。
相談から交換までの流れ
型番と設置状況を確認したうえで、交換機種・工事条件・費用を確認し、日程を調整して工事へ進みます。

ノーリツ ガス給湯器 フルオートでよくある質問
ノーリツのフルオートとオートの一番大きな違いは何ですか?
フルオートには、オートの自動湯はり・自動ストップ・自動保温に加え、自動たし湯と配管自動洗浄があります。入浴中に減ったお湯を自動で補いたい、排水時の配管洗浄を自動化したい場合はフルオートが候補です。この2機能を必要としない場合は、オートでも基本的な自動おふろ機能を利用できます。
フルオートを選べば自動たし湯は必ず使えますか?
ノーリツではフルオートの機能として自動たし湯が位置付けられています。ただし、実際の作動条件、水位設定、リモコンでの設定方法は機種によって確認が必要です。候補機種の仕様表と取扱説明書を確認し、希望する使い方に対応しているか確かめてください。
フルオートとオートでリモコンは共通ですか?
共通とは限りません。給湯器本体ごとに対応するリモコンが指定され、別売設定の機種もあります。既存リモコンをそのまま使用できると判断せず、本体型番と対応リモコン型番をセットで確認してください。見積書でも台所・浴室リモコンが含まれているか確認が必要です。
給湯器本体以外にはどのような費用がかかりますか?
リモコン、既設給湯器の撤去、新しい機器の設置と配管接続、試運転、古い機器の処分などが主な項目です。設置状況によっては、排気部材、配管位置の調整、設置用部材、排水経路などの追加費用が発生します。本体価格ではなく、必要部材と工事を含む総額で比較してください。
製造から10年を過ぎたノーリツ給湯器は交換すべきですか?
10年を過ぎたことだけで直ちに交換と決まるわけではありません。ただし、設計上の標準使用期間は標準的な条件で製造から10年とされ、部品の保有状況によっては修理できない場合があります。エラー、異音、湯温不安定、追いだき不可などがある場合は点検を依頼し、部品の有無、修理費用、今後の故障リスクを交換費用と比較して判断してください。
まとめ
ノーリツのフルオートは、自動たし湯と配管自動洗浄まで任せたい家庭向けです。基本的な自動湯はり・自動ストップ・自動保温で足りるなら、オートが候補になります。価格差だけでなく、実際にその2機能を使うかで選びましょう。
交換では、既設給湯器の型番、ガス種、号数、設置形、リモコン、暖房機能の有無を先に確認します。そのうえで同条件のノーリツ現行機種を絞り、リモコンと工事費を含む総額を確認してください。製造から年数が浅い場合は修理、10年前後で不具合が重なる場合は交換も含めて比較するのが現実的です。

給湯器の修理・交換を相談する
現在の型番、表示内容、症状、設置場所が分かる写真があると確認が進めやすくなります。

参考にした公式情報
確認日:2026-08-21。仕様・操作・価格・制度は機種や時期によって変わるため、詳細は各公式ページをご確認ください。











