ただし、交換費用は本体と標準工事だけでは決まりません。エコジョーズ特有のドレン排水工事に加え、設置方式、号数、追いだき・暖房機能、排気部材、マンションのPSや共用部の条件によって見積額が変わります。
まず確認したい結論
エコジョーズは、給湯・追いだきの使用量が多く、今後もガス給湯器を長く使う家庭に向きやすい給湯器です。交換費用は本体・標準工事に加えて、ドレン排水、設置形態、号数、リモコンや排気部材などを確認して判断します。
エコジョーズへ交換する主なメリット
エコジョーズは、ガスを燃焼させたときに出る排気熱を利用し、給水をあらかじめ温める潜熱回収型のガス給湯器です。従来型ではそのまま排出していた熱を利用することで、同じ給湯を行う場合でも少ないガスでお湯をつくりやすくなります。
業界団体の比較条件では、従来型のモード熱効率78.2%に対し、エコジョーズは92.5%とされています。ただし、この数値をそのまま各家庭のガス代に当てはめることはできません。給湯量、水温、ガス単価、設定温度、シャワーや浴槽の使い方、追いだき回数によって実際の使用量は変わります。
ガス代が必ず一定額下がる機器ではなく、使用量が多い家庭ほどメリットを検討しやすい機器と考えるのが適切です。給湯器をほとんど使わない家庭や、近いうちにオール電化・建替えを予定している家庭では、節約効果だけでなく、初期費用や将来の住まい方まで含めて比較する必要があります。
交換費用は本体価格だけでなく工事内容で変わる
エコジョーズの交換費用は、一般に本体、リモコン、標準工事、既存機器の撤去・処分、必要な追加部材や追加工事を分けて確認します。見積書に「給湯器交換一式」とだけ書かれている場合は、どこまで含まれるのかを確認してください。
本体価格の例として、リンナイの屋外壁掛・オートタイプでは、24号の「RUF-E240ESAW」が税込446,600円、20号の「RUF-E200FSAW」が税込419,100円です。いずれもメーカー希望小売価格の一例で、実際の販売価格や工事費を示すものではありません。ドレン部材、排気部材、配管カバー、リモコンなども別途になる場合があります。
| 見積もり項目 | 確認する内容 | 費用差が出る条件 |
|---|---|---|
| 給湯器本体 | メーカー、型番、号数、給湯専用・ふろ給湯器・暖房機能の有無 | 号数、オート・フルオート、暖房機能、機種シリーズ |
| リモコン | 台所・浴室リモコンが含まれるか | 交換する台数、機能、既存リモコンとの互換性 |
| 標準工事 | 既存機器の取り外し、新しい機器の設置、基本的な接続 | 設置方式、配管の状態、既存機器との寸法差 |
| ドレン工事 | 発生する水を適切な排水先へ流す配管 | 排水口との距離、床・壁の施工、凍結対策、集合住宅の規約 |
| 追加部材・補修 | 排気部材、配管カバー、ガス・水配管の補修など | 既存部材の再利用可否、排気方向、配管の劣化 |
「本体が安いか」だけでなく、ドレン工事や既存配管の補修まで含めた総額で比較することが重要です。特に同じエコジョーズでも、戸建ての屋外壁掛けとマンションのPS設置では、施工条件が大きく異なる可能性があります。
エコジョーズで必要になるドレン排水工事とは
エコジョーズは排気熱を回収する過程でドレン水が発生するため、従来型から交換する際には、その水を適切な排水先へ流す配管工事が必要です。既存の給湯器に排水配管がない場合、近くの排水口まで経路を確保できるかを現地で確認します。
リンナイの施工資料では、ドレン水の発生量は条件により最大80~100mL/分、1日最大約1Lが目安とされています。実際の発生量は使用状況などで変わるため、数字だけで排水方法を決めるのではなく、設置場所と排水先を確認して施工方法を選びます。
戸建てでは、給湯器の近くに適切な排水先を設けられるかがポイントです。排水経路が長い、床や壁を通す必要がある、寒冷地で凍結対策が必要といった場合は、標準工事とは別の施工が必要になることがあります。排水した水が人の通行場所や隣地へ流れないかも確認が必要です。
マンションでは、PS内に給湯器が設置されている場合や、共用廊下側へ排水部材を設ける場合があります。排水先や部材の設置が共用部に関係するなら、管理組合やオーナーへの確認が必要になる場合があります。ドレン排水の方法を決めないまま、本体だけ先に選ぶのは避けてください。
見積もり時は、給湯器の設置場所だけでなく、近くの排水口、床・壁の状態、PSの内部、共用部との境界が分かる写真を用意すると、ドレン工事の確認が進みやすくなります。
号数と機能は現在の使い方に合わせて選ぶ
交換時は、現在の給湯器と同じ号数・同じ機能を選べばよいとは限りません。号数は、1分間にどれだけのお湯を出せるかを示す目安で、16号・20号・24号などがあります。家族人数だけでなく、シャワーと台所を同時に使う頻度、浴槽への湯はり、冬場の水温を考えて選びます。
たとえば、現在16号で同時使用に不満がある家庭は、20号や24号への変更を検討する余地があります。一方、号数を上げれば必ず快適になるわけではなく、ガスメーター、ガス配管、給水配管、設置スペースなどが対応しているかの確認が必要です。マンションでは、機器の寸法や排気方式が決められている場合もあります。
機能面では、給湯専用、追いだき対応のふろ給湯器、暖房機能付きなど、現在の使い方と将来必要な機能を整理します。追いだきを使っているのに給湯専用へ変更すれば、浴槽の使い方が変わってしまいます。反対に、使っていない機能を高機能機種へ置き換えると、本体価格やリモコン費用が上がる可能性があります。
型番は、給湯器本体の前面にあるラベルや銘板で確認できます。「RUF」「GT」「FH」などのメーカー・シリーズ情報だけでなく、号数、設置方式、オート・フルオート、暖房機能の有無まで読み取れると比較がスムーズです。後継機種を選ぶときは、型番だけでなく、設置場所・排気方向・配管位置も照合します。
エコジョーズが向きやすい家庭と慎重に比較したい家庭
エコジョーズが向きやすいのは、給湯や追いだきの使用量が多い家庭です。家族が多い、浴槽に湯をためる回数が多い、複数箇所で同時にお湯を使う、今後も長くガス給湯を使う予定があるといった場合は、効率の違いを活かしやすくなります。
また、既存の給湯器の近くに排水経路を確保しやすい住宅も、交換計画を立てやすい傾向があります。現在の給湯器が古く、交換時期が近いなら、従来型をそのまま選び直すのではなく、ドレン工事を含めたエコジョーズの総額と比較すると判断しやすくなります。
一方、単身で給湯使用量が少ない、近いうちにオール電化へ移行する、建替えや大規模リフォームを予定している場合は、初期費用を回収できる期間を一律に考えないほうが安全です。給湯器を使う期間、設置工事の負担、将来の設備計画を合わせて検討します。
集合住宅では、排水経路だけでなく、機器の設置方式、排気方法、PSの寸法、管理規約も判断材料です。排水工事や共用部の承認が難しい住宅では、エコジョーズに決め打ちせず、設置可能な機種を現地確認で絞り込む必要があります。
見積もり前に準備したい情報
見積もりを依頼する前に、給湯器本体の型番、設置場所の全体写真、機器正面の写真、配管や排気口の写真を用意します。浴室・台所リモコンの写真もあると、交換対象や機能の確認に役立ちます。マンションなら、PSの扉を開けた状態や周辺の排水設備が分かる写真も準備します。
現在の不満も具体的に伝えます。「お湯が出ない」だけでなく、シャワー中に台所のお湯が弱くなる、追いだきに時間がかかる、異音がある、エラー表示が出るなど、症状と発生条件を整理してください。故障中で使用を続けるのが危険な状態なら、無理に運転せず、専門業者へ相談します。
見積書では、次の項目を一つずつ確認します。本体の型番と号数、給湯・追いだき・暖房機能、リモコン、標準工事、ドレン排水、配管カバー、排気部材、既存機器の撤去処分、ガス・水配管の補修、出張や諸経費が含まれているかを確認することが大切です。
ガス臭い、焦げたような臭い、異常な音や煙がある場合は、費用比較より安全確保を優先してください。使用を止め、換気やガスの扱いについて安全な方法を確認したうえで、ガス会社や専門業者へ相談します。
補助制度は住宅の種類と対象条件を確認する
エコジョーズへの交換だからといって、国の給湯関連補助制度を一般住宅で利用できるとは限りません。調査時点の「給湯省エネ2026事業」は、主にエコキュート、ハイブリッド給湯機、エネファームが対象で、一般住宅のエコジョーズ交換を同事業の対象とみなすことはできません。
一方、既存賃貸集合住宅で従来型から対象エコジョーズへ交換する場合は、「賃貸集合給湯省エネ2026事業」の対象となり得ます。ただし、所有形態、対象となる型番、登録事業者との契約、申請時期、予算状況などの条件があります。対象になりそうな場合でも、着工前に制度の公式情報と事業者の登録状況を確認してください。
「エコジョーズなら補助金が使える」と考えて見積もりを組むのではなく、住宅区分と対象機種が確定してから補助制度を確認するのが安全です。補助金の有無だけで機種を決めると、設置条件や将来の使用量に合わない選択になることがあります。
修理と交換で迷ったときの考え方
給湯器に不具合がある場合でも、症状や使用年数、部品の状況が分からなければ、修理と交換のどちらが得かは一律に決められません。修理で復旧できる可能性がある症状でも、再発の可能性や、近い時期に別の部品が故障する可能性を考えて、修理費と交換費用を比較します。
交換を検討するなら、現在の型番をもとに、同等機種とエコジョーズの両方で見積もりを取る方法があります。比較する際は、本体価格だけでなく、ドレン工事、リモコン、設置方式、号数、追いだき機能、撤去処分費まで同じ条件にそろえます。
特に、既存機器と同じ場所へ設置できるか、ドレン排水の経路が確保できるか、マンションの規約に適合するかは、価格表だけでは判断できません。エコジョーズの交換費用を知るには、型番と設置写真をもとに、追加工事を含む現地条件付きの見積もりを確認することが最も確実です。
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設置タイプ別の工事費込み価格も確認
壁掛け、据え置き、マンションPS設置では交換できる機種や工事内容が異なります。既設給湯器に近い設置タイプを確認してください。
相談前に型番と設置写真を確認
本体全体、型番シール、リモコン、本体下の配管、設置スペースを撮影しておくと、後継機や工事条件を確認しやすくなります。

無理な分解や自己修理はしない
ガス、水道、電気、排気に関わる内部作業は無理に行わず、異臭、ガス臭、水漏れ、異常燃焼などがある場合は使用を止めて専門業者へ相談してください。
相談から交換までの流れ
型番と設置状況を確認したうえで、交換機種・工事条件・費用を確認し、日程を調整して工事へ進みます。

よくある質問
エコジョーズへの交換費用は、何で決まりますか?
本体、リモコン、標準工事に加え、ドレン排水工事、設置方式、号数、追いだき・暖房機能、排気部材、配管カバー、既存機器の撤去処分などで変わります。特にマンションPS設置や排水経路が取りにくい場所では、現地条件の確認が重要です。
エコジョーズでは、なぜドレン工事が必要ですか?
排気熱を回収する過程でドレン水が発生するためです。発生した水を適切な排水先へ流す配管が必要で、既存の給湯器に排水設備がない場合は、排水口までの経路や施工方法を確認します。
エコジョーズは、どのような家庭に向いていますか?
給湯や追いだきの使用量が多く、今後も都市ガスまたはLPガスの給湯器を長く使う予定の家庭に向きやすいです。排水経路を確保しやすい住宅も、交換計画を立てやすい傾向があります。
エコジョーズに交換すれば、ガス代はいくら下がりますか?
一律の金額は断定できません。給湯量、水温、ガス単価、設定温度、追いだき回数などで実際のガス使用量が変わるためです。エコジョーズは従来型より効率が高い一方、各家庭の使用状況に応じて比較する必要があります。
一般住宅のエコジョーズ交換に補助金は使えますか?
調査時点の国の給湯省エネ2026事業は、主にエコキュート、ハイブリッド給湯機、エネファームが対象で、一般住宅のエコジョーズ交換を対象とみなすことはできません。既存賃貸集合住宅では別制度の対象となり得るため、住宅区分、対象型番、登録事業者、予算状況を着工前に確認してください。
見積もり前に何を準備すればよいですか?
給湯器本体の型番、設置場所の全体写真、機器正面、配管、排気口、リモコンの写真を準備します。マンションではPS内部や周辺の排水設備が分かる写真も役立ちます。現在の号数や追いだき・暖房機能、困っている症状も伝えると比較しやすくなります。
交換・修理を決める前に確認したいこと
エコジョーズは、給湯・追いだきの使用量が多く、今後もガス給湯器を長く使う家庭に向きやすい給湯器です。交換費用は本体・標準工事に加えて、ドレン排水、設置形態、号数、リモコンや排気部材などを確認して判断します。
最終的には、現在の型番・使用年数・設置状況・必要機能をそろえ、同じ条件で工事込み総額を比較すると判断しやすくなります。

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型番、症状、使用年数、設置場所が分かる写真があると確認が進めやすくなります。

参考にした情報
メーカー・省庁・自治体などの公式情報を中心に確認しています。
- ガス高効率給湯器エコジョーズ|一般社団法人 日本ガス石油機器工業会(JGKA)
https://www.jgka.or.jp/torikae_kounyuu/high_efficiency/eco/index.html確認内容:製品仕様・交換条件・費用判断に関わる公式情報を確認しました。
- 対象要件の詳細〖購入・工事タイプ〗|給湯省エネ2026事業〖公式〗
https://kyutou-shoene2026.meti.go.jp/overview/確認内容:製品仕様・交換条件・費用判断に関わる公式情報を確認しました。
- 経済産業省|給湯省エネ2026事業
https://kyutou-shoene2026.meti.go.jp/確認内容:製品仕様・交換条件・費用判断に関わる公式情報を確認しました。
- 経済産業省|公式情報
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/enterprise/equipment/toprunner/14_gasonisui.html確認内容:製品仕様・交換条件・費用判断に関わる公式情報を確認しました。
- 経済産業省|公式情報
https://chintai-shoene2026.meti.go.jp/assets/doc/chintai_koufu_reform.pdf確認内容:製品仕様・交換条件・費用判断に関わる公式情報を確認しました。
- 経済産業省|公式情報
https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2023FY/000244.pdf確認内容:製品仕様・交換条件・費用判断に関わる公式情報を確認しました。










