「今の給湯器は機能が多すぎる」「子どもが独立したので、次はもう少し小さい給湯器でいい」「フルオートじゃなくてオートで十分」という理由で、交換時にグレードを下げたい方は珍しくありません。
給湯器のグレードダウンにはいくつか種類があります。たとえば、フルオートからオートへ変更する、追い焚き付きを給湯専用へ変更する、24号を20号・16号へ下げる、使っていない暖房機能を見直すといった方法です。
交換時にグレードを下げること自体はできますが、「使っていない機能を減らす」のと「必要な能力まで下げる」のは別です。今の暮らし方に本当に不要な機能だけを外せれば、無理なく機種をシンプルにできます。
給湯器交換でグレードを下げても大丈夫?
現在の使い方に合っていれば問題ありません。給湯器は、交換前とまったく同じグレードを選ばなければならない設備ではありません。
| グレードの見直し | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| フルオート → オート | 自動足し湯・配管洗浄などを使わない | 自動機能が減る |
| 追い焚き付き → 給湯専用 | シャワー中心・追い焚きを使わない | 追い焚き・自動保温が使えない |
| 24号 → 20号 | 同時給湯が減った | 冬場の同時使用を確認 |
| 20号 → 16号 | 一人暮らしなど使用量が少ない | シャワー+台所同時使用で不足する場合あり |
| 暖房付き → 給湯・ふろのみ | 温水床暖房等を完全に使わない | 暖房配管・端末の確認必須 |
リンナイでは、ガスふろ給湯器をフルオートとオートに分け、それぞれ使えるおふろ機能が異なると案内しています。また、給湯専用機も独立したカテゴリーとして用意されています。
「一番下のグレードにする」のではなく、「自分が使っていない機能だけを一段ずつ外す」考え方が失敗しにくいです。
一番やりやすいのはフルオートからオートへの変更
フルオートとオートは何が違う?
どちらも自動湯はり・追い焚きができるタイプですが、フルオートは浴槽の湯量を自動的に確認して足し湯を行う機能や、入浴を検知する機能、排水時の配管洗浄など、より自動化された機能を備える機種があります。リンナイも公式に、フルオートとオートでは湯はり関連の機能が異なると案内しています。
自動足し湯を使わないならオートで足りることがある
普段から浴槽のお湯が減ったら自分で足す、家族が連続して入るので水位が大きく変わらないという家庭なら、フルオート固有の機能をあまり使っていないことがあります。
追い焚きは残したままグレードを下げられる
「追い焚きは必要だけどフルオートまではいらない」という方にはオートが合いやすいです。追い焚きを全部なくす給湯専用より生活の変化が小さく、機能だけ一段下げる考え方です。
高齢の親御さん宅でも操作を減らせる場合がある
普段使わない自動機能が多く、リモコン操作が分かりにくい場合、必要機能を整理する方法があります。ただし現在よく使っている自動湯はりまでなくすと逆に不便になるため、実際の使い方を聞いて決めます。
号数を下げたいときは「人数」より同時使用を見る
ガス給湯器の能力は16号・20号・24号などの号数で表されます。リンナイは、号数を水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるかの能力として案内しています。
- 冬にシャワーと台所を同時に使うか
- 家族人数が今後増える予定があるか
- 朝・夜に給湯が集中するか
- 2階にも給湯しているか
- 大きなシャワーヘッドを使っているか
- 現在の号数で余裕があると感じるか
子どもが独立して4人家族から2人になったから、24号から20号へ下げるという考え方はあります。ただし、夫婦二人でもシャワーとキッチンを同時に使うなら、冬場の給湯量を確認した方が安心です。
逆に、一人暮らしで同時使用がほとんどなく、シャワー中心なら16号で足りるケースもあります。家族人数だけで機械的に決めず、実際の使い方を確認します。

グレードを下げても後悔しにくいケース
家族人数が明らかに減った
子どもが独立し、4〜5人で暮らしていた家に1〜2人だけになった場合、以前と同じ最大能力が必要ないことがあります。給湯の同時使用を確認したうえで能力を見直します。
追い焚きを数年間使っていない
シャワー中心で、浴槽へお湯をためても冷める前に入浴を終える家庭なら、給湯専用へ変更する候補になります。前の記事で触れたように、浴槽循環配管の処理は現場確認が必要です。
フルオート固有の機能を使っていない
自動足し湯・自動配管洗浄などを必要としておらず、追い焚きと自動湯はりだけあればよいなら、オートへ変更する考え方があります。
実家で操作をシンプルにしたい
高齢の親御さんが一人・二人で暮らしており、複雑な機能をほとんど使っていない場合は、必要な機能へ絞ることがあります。ただし「便利機能を減らす=使いやすい」とは限らないため、本人が普段使っているボタンを確認します。
別荘・週末住宅・移住先で使用量が少ない
使用頻度が低い住宅では、以前の所有者と同じ高機能・高能力が不要な場合があります。これからの利用人数と使い方に合わせて選び直します。
以下の既存画像は設置タイプ確認用です。グレード変更の可否は現在の型番・配管・機能を確認して判断します。
逆にグレードを下げない方がよいケース
24号でも冬場に余裕がない
現在24号を使っていて、冬にシャワーと台所を同時使用すると湯量が弱いと感じるなら、20号へ下げるとさらに不便になる可能性があります。能力不足を感じている家庭では下げない方がよいでしょう。
家族の入浴時間が離れている
追い焚きや自動保温をよく使っているなら、給湯専用へ下げると日々の使い方が大きく変わります。現在の機能利用を確認します。
床暖房・浴室暖房を使っている
リンナイでは、給湯・自動湯はり・追い焚きに温水暖房まで行う「ふろ給湯暖房熱源機」を別カテゴリーとして用意しています。citeturn503684search12turn503684search22 現在の給湯器が床暖房や浴室暖房へつながっている場合、通常の給湯専用へ単純変更できません。
マンションで設置機種が限定される
PS設置、前方排気、上方排気など、マンションでは設置方式によって選べる型番が限定されることがあります。希望する低グレード機が同じ設置条件にない場合もあります。
高効率タイプから標準タイプへ下げたい
初期費用だけを理由に高効率給湯器から標準タイプへ変更すると、設置条件だけでなく今後の燃料使用量も変わります。グレードダウンの目的が「本体価格を下げたい」だけなら、機能・能力の見直しと分けて比較した方が判断しやすくなります。
数年後に家族が増える予定がある
現在は二人でも、近い将来同居や子育てで人数が増える予定があるなら、能力を下げすぎない方がよい場合があります。給湯器は短期間で交換する設備ではないため、今後の生活も含めて考えます。
グレードを下げるなら、この順番で考える
1.使っていない機能を確認する
まず、追い焚き、自動湯はり、自動保温、自動足し湯、配管洗浄、床暖房など、現在の給湯器で何を使っているかを書き出します。
2.フルオートからオートを検討する
追い焚きは必要でも、フルオート固有機能が不要なら、一段階下げる候補です。生活の変化が比較的小さい方法です。リンナイでもフルオート・オートは別仕様として案内されています。citeturn503684search0
3.追い焚き自体が不要なら給湯専用を検討
浴槽をほとんど使わず、シャワー中心なら給湯専用を検討します。給湯専用機はキッチン・シャワー等へ給湯するシンプルなカテゴリーとしてメーカーから用意されています。citeturn503684search7turn503684search9
4.最後に能力を下げるか考える
機能を整理したあとで、24号→20号など給湯能力を見直します。号数を下げると最大給湯量そのものが減るため、機能削減より慎重に判断します。
5.今の機種とグレードダウン案を2パターンで見積もる
「同等グレードで交換した場合」と「一段下げた場合」の正式型番と工事総額を並べると、価格差と失う機能が見えます。数千円・数万円の差だけなら機能を残す判断もできます。
6.工事前にリモコン・配管まで確認する
給湯器本体だけでなく、浴槽循環配管、暖房配管、リモコン、排気方式などを確認してから機種を確定します。

グレードダウン前の最終チェック
- 今使っている機能は何か
- フルオート固有機能を使っているか
- 追い焚き・自動保温が必要か
- 床暖房・浴室暖房接続がないか
- 冬場の同時給湯に余裕があるか
- 家族人数が今後変わるか
- 希望グレードの機種が同じ設置方式にあるか
- 同等交換との価格差はいくらか
グレードを下げるなら、「何をなくすか」を理解してから決めることが大切です。使っていない機能を外すのは合理的ですが、必要な給湯量や暖房まで削ると、交換後の不便につながります。

給湯器のグレードを下げたい方へ
「フルオートはいらない」「24号から20号にしたい」「追い焚きは使わない」「実家なので機能をシンプルにしたい」という場合は、現在の型番と使い方から確認します。

ご相談時は、住所・メーカー・型番・家族人数・使っているおふろ機能・床暖房や浴室暖房の有無を分かる範囲でお知らせください。
現在と同等グレードの交換案と、必要な機能だけ残したグレードダウン案を比べながら、交換後に困らない機種を確認します。
給湯器交換でグレードを下げたいときのよくある質問
給湯器交換で今よりグレードを下げても大丈夫ですか?
現在の使い方に必要な機能・能力を残せるなら可能です。型番と使用状況を確認し、何が使えなくなるかを理解して選んでください。
フルオートからオートへ変更できますか?
設置条件と機種が合えば変更できる場合があります。追い焚きや自動湯はりを残しつつ、フルオート固有の自動機能を減らす選択です。
24号から20号へ下げられますか?
可能な場合があります。ただし最大給湯量が減るため、冬場にシャワーとキッチンを同時使用するかなどを確認してから決めます。
一人暮らしなら16号で十分ですか?
同時使用が少なければ足りる場合がありますが、シャワーの使用量や地域の水温などでも体感は変わります。現在の使い方から判断してください。
追い焚き付きから給湯専用へ変更できますか?
設置条件が合えば変更できる場合があります。浴槽循環配管や暖房接続の有無を確認して工事方法を決めます。
床暖房を使わないので暖房機能を外せますか?
現在の熱源機が何へ接続されているか確認が必要です。床暖房以外に浴室暖房などへ接続されている場合もあるため、型番と暖房配管を確認してください。
グレードを下げれば必ず安くなりますか?
本体価格を抑えられる場合はありますが、既存配管の変更や設置部材が必要なら工事費が変わります。同等交換とグレードダウンの総額を比較してください。
何を下げるのが一番失敗しにくいですか?
一般には、まず使っていない付加機能を見直し、その後に追い焚きの有無、最後に給湯能力を検討すると整理しやすいです。能力を下げると最大湯量そのものが減るため慎重に判断します。
まとめ
給湯器交換では、現在の暮らし方に合わせてフルオートからオート、追い焚き付きから給湯専用、24号から20号などへグレードを見直すことができます。
まず「使っていない機能」を減らし、給湯能力は同時使用を確認してから下げるのがポイントです。同等交換とグレードダウンの2案を比べると、価格差と失う機能を見ながら判断できます。
2026年8月11日に確認したメーカー公式情報
グレード変更の可否は、現在の型番、設置方式、配管、暖房接続、必要給湯量によって異なります。交換機種を決める前に、現在使っている機能と能力を確認してください。









