ただし、上がるのはメーカー希望小売価格であり、給湯器本体・リモコン・部材・施工費を含む交換総額が同じ割合で上昇するとは限りません。使用10年前後、温度の不安定、点火不良、エラーの再発、水漏れなどがある場合は、値上げ日だけを基準にせず、現在の型番と設置条件を確認して早めに見積もることが重要です。
まず確認したい結論
2026年の給湯器値上げは事実です。リンナイは9月1日から2〜12%、ノーリツは8月3日受注分から対象温水機器を約5〜18%改定します。ただし、交換工事の総額は本体の仕入れ条件やリモコン、配管・排気部材、ドレン排水工事などで決まるため、改定率だけでは判断できません。故障兆候がある場合や使用10年前後なら、値上げ直前まで待たず、型番と設置状況を基に総額見積もりを取るのが現実的です。
2026年の給湯器値上げはいつから、何%上がるのか
2026年の給湯器値上げについては、少なくともリンナイとノーリツが公式に価格改定を発表しています。ただし、実施日、対象商品、改定率の表し方がメーカーごとに異なるため、「2026年9月に全メーカーが一斉に同じ割合で値上げする」と捉えるのは正確ではありません。
| メーカー | 価格改定の実施時期 | 主な対象 | 公表された改定率 | 確認時の注意点 |
|---|---|---|---|---|
| リンナイ | 2026年9月1日 | 給湯暖房機、ふろ給湯器、給湯専用機、ハイブリッド給湯・暖房システム、業務用給湯器など | 2〜12%、平均6.8% | 平均6.8%は対象給湯機器全体の平均であり、すべての型式が6.8%上がるわけではない |
| ノーリツ | 2026年8月3日受注分から | ガス給湯機器、石油温水暖房熱源機、業務用温水機器など | 約5〜18% | 対象分野内でも商品や型式によって改定率が異なり、すべての給湯器が一律18%上がるわけではない |
リンナイは原材料やエネルギー価格の上昇、ノーリツは外部調達材料、エネルギー、物流費などの上昇を価格改定の背景として挙げています。現在使っている給湯器の後継機が何%の改定対象になるかは、メーカーが公表する型式別価格表や販売店の仕入れ条件を確認しなければ分かりません。
「9月1日前の契約なら旧価格」とは限らない
リンナイの実施日が2026年9月1日であっても、8月中に見積もりや契約を済ませれば必ず旧価格になるとは断定できません。実際の販売価格には、販売店の在庫、メーカーや卸業者への発注日、受注処理の基準、見積書の有効期限、工事予定日などが関係します。
ノーリツは2026年8月3日受注分からの改定とされているため、リンナイとは基準日が異なります。値上げ前の価格を希望する場合は、単に契約日を確認するだけでなく、提示額がいつまで有効か、在庫が確保されているか、追加部材が後日価格になる可能性がないかまで見積書上で確認する必要があります。
メーカー価格が上がっても交換総額が同率で上がるとは限らない
メーカーが発表する改定率は、基本的にメーカー希望小売価格に対するものです。家庭で給湯器を交換するときに支払う総額は、本体価格だけでなく、リモコン、接続部材、標準工事、既設機器の撤去処分、設置条件に応じた追加工事などを合計して決まります。
そのため、リンナイの平均改定率が6.8%であっても、現在の見積総額にそのまま6.8%を掛ければ将来の金額が分かるわけではありません。本体の値引き率や販売店の在庫状況が変わる一方、施工費が据え置かれることもあれば、配管部材や物流費などが別に変動する可能性もあります。
| 総額を構成する項目 | 主な内容 | 金額が変わる要因 |
|---|---|---|
| 給湯器本体 | ふろ給湯器、給湯専用機、給湯暖房熱源機など | メーカー、号数、給湯方式、オート・フルオート、在庫、仕入れ時期 |
| リモコン | 台所・浴室リモコン、通話機能など | 本体との適合、機能、既設リモコンからの変更 |
| 標準的な交換作業 | 既設機器の取り外し、新しい機器の設置、配管接続、試運転 | 作業スペース、配管の状態、搬入経路 |
| 接続・排気部材 | 配管カバー、据置台、排気筒、排気アダプターなど | 設置方式、既存部材の再使用可否、排気方向 |
| 追加工事 | 配管補修、ドレン排水、電源、特殊排気への対応など | 現地の設備状況、機種変更、建物側の制約 |
| 撤去・処分 | 既設給湯器や不要部材の撤去処分 | 機器の大きさ、設置場所、搬出条件 |
価格を比較するときは「本体が何%引きか」ではなく、必要なリモコンや部材、撤去処分、追加工事まで含んだ支払総額で比べることが大切です。安く見える見積もりでも、配管カバーやドレン工事が別途扱いになっていれば、契約後に総額が増えることがあります。
値上げ前に交換を検討したい人と、急がなくてもよい人
価格改定が発表されたからといって、使用年数の短い給湯器まで急いで交換する必要はありません。交換判断では、使用年数、故障兆候、修理可能性、設置条件、在庫の有無を併せて考えます。特にお湯が使えなくなってから探し始めると、希望する機種の在庫や工事日を優先できず、比較の余裕が小さくなります。
| 現在の条件 | 交換判断の目安 | 値上げ前に行うこと |
|---|---|---|
| 使用10年前後で、温度の不安定や点火不良がある | 交換を前提とした比較を早めに進めたい | 型番と設置状況を確認し、後継機の総額と在庫を確認する |
| エラーが繰り返し出る、異音や水漏れがある | 値上げ時期を待たず、点検または交換判断が必要 | 症状とエラー表示を記録し、安全を優先して専門業者へ伝える |
| 使用年数が短く、動作も安定している | 価格改定だけを理由に交換を急ぐ必要性は低い | 型番、設置年月、保証内容を把握しておく |
| マンションのパイプスペース設置、屋内設置、特殊排気 | 本体だけで決めず、適合確認を優先する | 扉を開けた全景、排気部分、銘板、配管部分を確認する |
| 従来型からエコジョーズへ変更したい | ドレン排水経路を確保できるかで判断する | 排水先、配管経路、集合住宅の管理規約を確認する |
| ガス臭、異常燃焼の疑い、著しい水漏れがある | 値上げ前まで使い続ける判断は避ける | 使用停止を含む安全対応を優先し、ガス事業者や専門業者の指示を受ける |
修理か交換かは、年数だけで決めない
使用10年前後は交換を考え始める一つの目安ですが、年数だけで必ず交換と決まるわけではありません。比較的新しい機器で、故障箇所が限定され、修理部品が確保できる場合は修理が適することもあります。一方、複数回のエラー、燃焼や温度制御の不調、水漏れなどが重なっている場合は、今回の修理費だけでなく、ほかの部品が続けて故障する可能性も含めた判断が必要です。
修理見積もりと交換見積もりを比べる際は、「今回直せるか」だけでなく、修理後にどの程度使えると見込まれるか、部品供給の状況、再故障時の費用、現在の生活人数に号数や機能が合っているかを確認します。値上げが予定されていても、まだ十分に使用できる機器を価格だけで交換することと、故障が進んだ機器を値上げ日まで無理に使うことのどちらにも注意が必要です。
値上げ前の交換で確認したい型番・在庫・工事期間
価格改定前に交換を終えたい場合、最初に必要なのは現在の給湯器を正確に特定することです。給湯器本体の銘板には、メーカー名、型式、製造時期などが記載されています。型番が分かれば、給湯専用か追いだき付きか、給湯暖房機か、号数や排気方式は何かといった候補を絞りやすくなります。
型番だけで判断できない設置もあります。見積もり時には、給湯器全体、銘板、正面と側面の配管、上部や後方の排気部分、設置場所の周囲、台所・浴室リモコンの写真が役立ちます。マンションの場合は、パイプスペースの扉を開けた状態と閉めた状態、給湯器前方の開口部も確認材料になります。
標準的な同等機種交換と特殊設置では期間が違う
屋外壁掛型を同等機種へ交換でき、必要部材がそろっている場合は、設置作業自体が1日以内に完了することも少なくありません。ただし、これは在庫確認、正式見積もり、発注、日程調整を終えた後の作業時間です。値上げ直前は受注や工事希望が集中する可能性があり、見積もりを依頼した日からすぐに交換できるとは限りません。
パイプスペース設置、屋内設置、上方・後方排気、給湯暖房機、狭所や高所での作業、ドレン排水の新設などは、事前調査や専用部材が必要になることがあります。集合住宅では管理組合への申請、機種や外観色の指定、工事可能時間の制限が設けられている場合もあるため、戸建ての標準交換と同じ期間では考えられません。
値上げ前の価格を重視する場合は、見積金額だけでなく、対象機種の在庫確保日、発注基準日、見積有効期限、工事予定日、追加部材が発生した場合の価格基準を確認します。口頭説明だけでなく、見積書に含まれる範囲を確認することが重要です。
給湯器の見積もりで失敗しやすいポイント
本体価格だけを比べてしまう
同じ型番でも、リモコン、配管カバー、据置台、排気部材、撤去処分が含まれるかによって見積総額は変わります。「工事費込み」と書かれていても、どこまでが標準工事なのかは業者ごとに同じとは限りません。追加費用の条件まで明記された見積もりで比較する必要があります。
値上げ率をすべての型式に当てはめてしまう
リンナイの平均6.8%は対象給湯機器全体の平均で、個々の型式の改定率ではありません。ノーリツの約5〜18%も、対象となる温水分野の商品がすべて同じ割合で上がるという意味ではありません。現在の型番と交換候補の型番を特定してから、該当する価格改定を確認します。
設置条件を確認せず、安い機種を先に決めてしまう
給湯器は能力や機能が近くても、排気方式、外形寸法、配管接続位置、設置可能な離隔距離が異なることがあります。特にマンションのパイプスペースや屋内設置では、見た目が似ているだけでは交換できません。適合しない機種を先に購入すると、設置できない、専用部材が追加になる、補償範囲が不明確になるといった問題につながります。
値上げ直前まで故障機器を使い続ける
温度が安定しない、点火しにくい、エラーが再発するなどの症状がある状態で、価格改定の直前まで使い続けるのは得策とは限りません。完全に停止すると、在庫のある機種や最短工事を優先せざるを得ず、機能や価格を比較しにくくなります。安全に関係する異常がある場合は、価格よりも使用停止や点検を優先します。
ガス臭、燃焼時の異常な音やすす、機器や配管からの著しい水漏れがある場合は、「値上げ前まで使う」という判断をしないでください。火気や電気スイッチの操作を避けるなど安全を確保し、ガス事業者や専門業者の案内に従う必要があります。
給湯省エネ2026事業は一般的なガス給湯器すべてが対象ではない
2026年には高効率給湯器を対象とする「給湯省エネ2026事業」がありますが、一般的なガス給湯器やエコジョーズ全般に一律で使える補助制度ではありません。同事業の主な対象は、一定の性能要件を満たしたエコキュート、ハイブリッド給湯機、エネファームです。
| 対象となる主な給湯設備 | 基本額 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| エコキュート | 7万円/台 | 登録された対象製品であることや事業要件を満たす必要がある |
| ハイブリッド給湯機 | 10万円/台 | ガスと電気を組み合わせる設備で、一般的なガス給湯器とは区分が異なる |
| エネファーム | 17万円/台 | 対象製品、契約、設置などの要件確認が必要 |
性能要件を満たす場合の加算や、既存設備の撤去に関する加算が設けられることもありますが、すべての工事に自動適用されるわけではありません。対象製品の登録、登録事業者との契約、着工日、予算残額などの条件を満たす必要があります。
リフォームの着工対象期間は2025年11月28日から、予算上限に到達するまでで、遅くとも2026年12月31日までとされています。契約前に工事へ着手した場合は対象外です。また、施主が機器だけを購入して工事を別に依頼する施主支給や材工分離も、同事業の対象にはなりません。
補助額だけを見て機種を変更すると、本体価格、電気・ガス・給水配管の工事、設置スペースなどを含む総額が高くなる場合があります。現在のガス給湯器を同等機種へ交換する場合と、補助対象設備へ切り替える場合は、初期費用、設置可否、使い方、将来のエネルギー費まで分けて比較することが必要です。
業者による現地確認が必要になる設置条件
屋外壁掛型の同等交換は、型番と写真で交換候補を絞れる場合があります。一方、写真だけでは排気経路、配管の劣化、ドレン排水先、作業スペースなどを確定できない現場もあります。追加費用や工事延期を避けるには、特殊な設置ほど現地確認を優先する必要があります。
| 設置・症状の条件 | 専門的な確認が必要な理由 | 主な確認項目 |
|---|---|---|
| マンションのパイプスペース | 扉内寸法、排気方式、管理規約による制限がある | 交換可能型式、排気部材、扉や開口部との適合 |
| 屋内設置や特殊排気 | 排気筒の接続や燃焼安全に関わる | 排気方式、排気筒の状態、給排気経路 |
| 給湯暖房機 | 床暖房や浴室暖房との接続・能力確認が必要 | 暖房系統数、端末、熱源機の能力、リモコン適合 |
| 従来型からエコジョーズへの変更 | 運転時に発生するドレン水の排水経路が必要 | 排水先、勾配、配管経路、集合住宅の規約 |
| 配管の腐食、漏水、凍結痕がある | 本体交換だけでは不具合が解消しない可能性がある | 給水・給湯・ガス配管、保温材、接続部の補修範囲 |
| 号数や機能を変更したい | ガス供給能力や使用状況との適合確認が必要 | 同時使用量、家族人数、配管条件、必要機能 |
正式見積もりでは、機器本体とリモコンの型番、標準工事に含まれる範囲、追加工事の単価または発生条件、既設機器の撤去処分、保証の対象、在庫確保の有無を確認します。価格改定前であることを理由に機種選定を急ぐ場合でも、排気やガス接続など安全に関わる確認を省略してはいけません。
2026年の値上げを踏まえた交換判断では、「改定前か改定後か」だけでなく、現在の機器を安全に使える期間、希望機種の在庫、設置に必要な部材、追加工事を含む総額を一緒に見ることが重要です。とくに使用10年前後や故障兆候のある給湯器は、型番と設置写真を基に適合機種を絞り、価格の適用条件を書面で確認することで、値上げ直前の慌ただしい交換を避けやすくなります。
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設置タイプ別の工事費込み価格も確認
壁掛け、据え置き、マンションPS設置では交換できる機種や工事内容が異なります。既設給湯器に近い設置タイプを確認してください。
相談前に型番と設置写真を確認
本体全体、型番シール、リモコン、本体下の配管、設置スペースを撮影しておくと、後継機や工事条件を確認しやすくなります。

無理な分解や自己修理はしない
ガス、水道、電気、排気に関わる内部作業は無理に行わず、異臭、ガス臭、水漏れ、異常燃焼などがある場合は使用を止めて専門業者へ相談してください。
相談から交換までの流れ
型番と設置状況を確認したうえで、交換機種・工事条件・費用を確認し、日程を調整して工事へ進みます。

給湯器 値上げ 2026でよくある質問
2026年の給湯器交換費用は、メーカーの値上げ率と同じだけ上がりますか?
同じ割合で上がるとは限りません。メーカーが公表しているのは主に希望小売価格の改定率です。実際の交換総額は、本体の仕入れ価格や値引き、リモコン、配管・排気部材、撤去処分、ドレン排水工事などで決まります。現在と改定後を比べる場合も、本体価格ではなく必要工事を含む総額で確認してください。
使用10年前後の給湯器は修理と交換のどちらがよいですか?
使用年数だけでは決められません。故障箇所が限定され、部品を確保できる場合は修理が適することもあります。一方、点火不良、温度の不安定、エラーの再発、水漏れなどが重なっている場合は、修理後の再故障リスクも含めて交換と比較します。修理費、部品供給、現在の機能や号数が生活に合っているかを確認して判断しましょう。
給湯器の値上げや交換について、どこへ依頼すればよいですか?
給湯器交換の施工実績があり、ガス接続などに必要な資格者を手配できる業者へ依頼します。見積もりでは、交換機種の型番、標準工事の範囲、追加費用の条件、撤去処分、保証、在庫確保の有無を確認してください。マンションのパイプスペースや屋内設置、特殊排気では、現地確認に対応できる業者が適しています。
給湯器交換で追加費用が発生しやすいのはどのような場合ですか?
配管の腐食や漏水、配管カバー・据置台の交換、特殊な排気部材、高所・狭所作業、従来型からエコジョーズへ変更する際のドレン排水工事などです。マンションでは管理規約への対応や専用部材が必要になることもあります。追加工事が発生する条件を契約前に見積書で確認することが大切です。
給湯器の見積もりから交換完了まで、どのくらいかかりますか?
同等機種の在庫があり、標準的な屋外設置であれば、設置作業自体は1日以内に完了することもあります。ただし、見積もり、在庫確認、発注、工事日の調整に別の期間が必要です。パイプスペース、屋内・特殊排気、給湯暖房機、管理組合への申請が必要な設置では、事前調査や部材手配に時間がかかる場合があります。
リンナイは2026年9月1日前に契約すれば必ず旧価格になりますか?
必ず旧価格になるとは限りません。販売店の在庫、メーカーや卸業者への発注日、受注処理の基準、見積有効期限、工事日などによって価格の適用条件が異なります。契約日だけで判断せず、在庫が確保されているか、提示価格がいつまで有効か、追加部材にも同じ価格条件が適用されるかを確認してください。
交換・修理を決める前に確認したいこと
2026年の給湯器値上げは事実です。リンナイは9月1日から2〜12%、ノーリツは8月3日受注分から対象温水機器を約5〜18%改定します。ただし、交換工事の総額は本体の仕入れ条件やリモコン、配管・排気部材、ドレン排水工事などで決まるため、改定率だけでは判断できません。故障兆候がある場合や使用10年前後なら、値上げ直前まで待たず、型番と設置状況を基に総額見積もりを取るのが現実的です。
最終的には、現在の型番・使用年数・設置状況・必要機能をそろえ、同じ条件で工事込み総額を比較すると判断しやすくなります。

給湯器・ボイラーの修理・交換を相談する
型番、症状、使用年数、設置場所が分かる写真があると確認が進めやすくなります。

参考にした主な公式情報
メーカー・省庁などの一次情報を確認しています。仕様・価格・制度は変更される場合があるため、最新情報は各公式ページもご確認ください。











