給湯器の中和器を「部品だけ買って自分で交換できないか」と考える方はいますが、基本的にはおすすめできません。中和器はエコジョーズなどの給湯器内部にあり、燃焼時に発生する酸性のドレン水を中和して排水するための部品です。単にケースを外して入れ替えるだけの部品ではなく、機器内部の配管・排水・電装と関係します。
自分で確認してよいのは、リモコンのエラー番号、給湯器の型番、使用年数、外から見えるドレン排水、水漏れの有無を確認するところまでと考えるのが安全です。給湯器の外装を開けて中和器を取り外す、内部配管を外す、中和剤を入れ替えるといった作業は避けてください。
特に920・930など中和器寿命に関係する表示が出ている場合は、エラーを消すことより「中和器交換で直すのか、年式によって給湯器本体を交換するのか」を判断することが大切です。当社でも型番・エラー・使用年数から、修理と本体交換のどちらを比較した方がよいかご相談いただけます。
給湯器の中和器は自分で交換できる?先に結論
DIYでの中和器交換はおすすめしません。中和器は給湯器内部の部品で、交換後には排水経路や接続状態、エラーの復帰、正常運転まで確認する必要があります。部品番号が分かっても、自分で交換してよいという意味ではありません。
| 作業 | 自分で行う目安 |
|---|---|
| リモコンのエラー番号確認 | 自分で確認してよい |
| 給湯器の型番確認 | 自分で確認してよい |
| 外から見えるドレン排水確認 | 自分で確認してよい |
| 外装カバーを外す | 避ける |
| 中和器の取り外し・交換 | 業者へ依頼 |
| 内部ドレン配管の脱着 | 業者へ依頼 |
「自分で交換すれば部品代だけで済む」と考えたくなりますが、接続不良や排水不良が起きれば別のエラーや水漏れにつながります。節約したい場合ほど、まず修理費を確認し、本体が古ければ交換費用まで比較する方が結果的に判断しやすくなります。
中和器とは何をしている部品?
エコジョーズなどの高効率給湯器は、排気の熱まで回収してお湯をつくる仕組みです。その過程で酸性のドレン水が発生するため、中和器を通して中和してから排水します。
中和器は消耗する部品
中和器の中には中和剤が入っており、処理したドレン水の量が増えると徐々に能力が低下します。ノーリツでは、中和器は一定量のドレン水を中和すると寿命を迎える部品と説明しています。つまり、壊れたから交換する場合だけでなく、使用量の積み重ねで寿命交換になる場合があります。
見た目だけで寿命は判断できない
外から中和剤が減ったように見えたとしても、ユーザーが残量を見て自己判断で補充する仕組みではありません。給湯器側が使用量などを管理し、920・930などの表示で交換時期を知らせる機種があります。
中和器の交換と「掃除」は別
ドレン排水口や外から見える排水経路にゴミがある場合は原因確認につながることがありますが、中和剤そのものの寿命は掃除では元に戻りません。920・930が中和器寿命として表示されている場合は、内部を掃除するより交換相談が基本です。
920・930が出たら自分で交換する前に確認すること
中和器関連でよく検索されるのが920・930です。メーカー・機種によって表示は異なりますが、ノーリツ・リンナイでは中和器の寿命に関係する代表的なエラーとして案内されています。
920は中和器寿命が近いことを知らせる表示
ノーリツでは920について、給湯器本体内部の中和器寿命が近づいており交換が必要と案内しています。お湯が出る間は使用できる場合がありますが、その後930に変わると給湯器が使えなくなります。
リンナイも920を「中和剤寿命予告」としており、しばらく使用できるものの早めの中和器交換をすすめています。920はDIYを始める合図ではなく、交換依頼の準備を始める表示と考える方が分かりやすいです。
930は中和器寿命による機器停止
リンナイでは930について、中和剤寿命のため機器停止を検知した表示で、中和器の部品交換が必要と案内しています。ノーリツも930では修理が必要としています。
920・930が出たら型番と使用年数を確認
同じ中和器エラーでも、使用5年程度の機器と10年以上使った機器では判断が変わります。比較的新しい機器なら中和器修理を優先しやすく、10年以上なら本体交換まで比較した方がよいケースがあります。

給湯器本体を交換する場合は設置条件も確認
中和器修理ではなく本体交換を選ぶ場合、現在の設置方式、給湯能力、追いだきの有無、排気方法などを確認します。以下は既存ページの設置タイプ別資料です。中和器交換費用の資料ではありません。本体交換になった場合の設置条件確認用として掲載しています。
中和器の交換費用はいくら?
メーカー・型番・設置状況によって変わりますが、メーカー公式でも中和器修理の料金目安が公開されています。
| メーカー例 | 中和器関連の参考料金 | 補足 |
|---|---|---|
| ノーリツ | 17,000〜48,500円程度(税込) | ガス給湯器の中和器交換参考費用 |
| リンナイ | 12,600〜34,500円(税込) | 920・930の中和器修理料金目安 |
実際には、高所・狭所、機器の取り外し、複数箇所の故障などで料金が変わります。またメーカーによっては、訪問後に修理しなかった場合でも出張費や故障診断料が発生します。
DIYなら部品代だけで済む、とは考えない
ネットで中和器部品を見つけると「部品代だけなら安い」と感じます。しかし型番違い、接続不良、排水不良、エラー復帰できないといった問題が起きれば、結果的に修理費が増えることもあります。交換費用を節約したい場合ほど、まず正規の修理見積もりを確認してください。

DIYで確認してよい範囲と、触らない範囲
自分で確認してよいこと
- リモコンの920・930などエラー番号を記録する
- 給湯器本体のメーカー・型番を確認する
- 使用年数を確認する
- 給湯器下部のドレン排水を外から見る
- 水漏れ・異臭・異音がないか外観確認する
- 本体・リモコン・排水まわりの写真を撮る
自分で触らない方がよいこと
- 給湯器の外装カバーを外す
- 中和器本体を取り外す
- 中和器を分解して中身を入れ替える
- 内部のドレンホース・排水管を脱着する
- 基板やセンサーの配線を外す
- ガス・給水・給湯・電源部分を触る
「動画で交換方法を見た」「部品を購入できた」という理由だけで作業を進めないでください。同じメーカーでも型番によって内部構造や適合部品が違います。
外から見える排水口の確認はできる
ドレン排水口の先端に明らかなゴミ・雪・凍結がないか、安全な位置から目視する程度なら確認できます。ただし排水ホースを引き抜く、内部へ工具やワイヤーを入れるなどの作業は避けてください。

自分で交換したくなるケースほど注意したいポイント
920が出ているだけなら、すぐ本体交換とは限らない
給湯器が比較的新しく、他に異常がなければ中和器交換で対応できる可能性があります。「920が出た=給湯器全部を交換」とは限りません。
10年以上なら中和器だけ直すか慎重に判断
ノーリツは920・930の案内で、製品を10年以上使用している場合は本体の取り替えをおすすめしています。部品供給が終わっている場合や、別部品の劣化が進んでいる可能性があるためです。
水漏れや別エラーがあるなら中和器だけと決めつけない
920・930以外に水漏れ、点火不良、異音、別のエラーがある場合は、中和器以外も確認する必要があります。DIYで中和器だけ交換すると、本当の故障原因を見落とす可能性があります。
焦げ臭・ガス臭・異常燃焼がある場合は使用を控える
焦げたにおい、ガス臭、黒いすす、異常燃焼音などがある場合は、中和器のDIY交換を考える状況ではありません。使用を控え、安全を確保して点検を依頼してください。

中和器を自分で交換する前に、当社へご相談ください
「920が出た」「中和器部品をネットで見つけた」「自分で交換できそうだが不安」「10年以上なので修理か交換か迷う」という場合は、作業を始める前にご相談ください。

ご相談時は、メーカー名・型番・920や930などのエラー番号・使用年数・本体写真をお知らせください。比較的新しい機器ならメーカー修理を優先した方がよいケースもあります。一方、年式が古く本体交換の方が合理的なら、交換費用も比較できます。
中和器の修理を否定するのではなく、中和器だけ直して使い続けるのか、本体ごと更新した方がよいのかを費用と年数で判断することが大切です。
給湯器の中和器を自分で交換したい方のよくある質問
給湯器の中和器は自分で交換できますか?
DIYでの交換はおすすめできません。中和器は給湯器内部の部品で、内部配管・排水・電装と関係します。自分で行うのはエラー、型番、使用年数、外から見える排水状態の確認までにしてください。
920が出たら自分でリセットできますか?
920は中和器寿命が近いことを知らせる代表的な表示です。ノーリツ・リンナイとも中和器交換を案内しています。表示だけを消して使い続けるのではなく、交換相談をしてください。
930が出たら中和器交換が必要ですか?
ノーリツ・リンナイでは930を中和器寿命による停止として案内しており、修理・部品交換が必要です。型番と使用年数を確認し、中和器修理か本体交換かを判断します。
中和器を掃除すれば交換しなくて済みますか?
外部の排水口詰まりなどが原因なら改善するケースがありますが、中和剤そのものが寿命を迎えている場合は掃除では戻りません。920・930など寿命表示では交換相談が基本です。
中和器交換はいくらくらいかかりますか?
メーカー・機種・設置状況で異なります。ノーリツはガス給湯器の中和器交換参考費用として17,000〜48,500円程度(税込)、リンナイは920・930の修理料金目安として12,600〜34,500円(税込)を案内しています。
10年以上の給湯器でも中和器だけ交換できますか?
部品供給や本体状態によっては修理できる場合があります。ただしノーリツは10年以上使用している製品では本体取り替えもおすすめしています。中和器交換費と本体交換費を比較してください。
中和器の部品をネットで買えば業者に付けてもらえますか?
持ち込み部品に対応するかは業者によって異なります。部品番号が適合しているか、保証対象になるかも含めて、購入前に施工業者へ確認してください。
相談するとき何を用意すればよいですか?
給湯器のメーカー・型番、リモコンのエラー番号、使用年数、本体全体・型番シール・給湯器下部の写真を用意してください。水漏れや他のエラーがあればあわせて伝えてください。
まとめ
給湯器の中和器は、ネットで部品を購入できる場合があっても、自分で交換する前提の部品とは考えない方が安全です。920・930などが出た場合は、型番・使用年数を確認し、中和器交換を依頼してください。
自分で確認するのはエラー・型番・外から見える排水状態までにし、外装を開けて中和器や内部配管を触る作業は避けましょう。10年前後使用している場合は、中和器修理費だけでなく給湯器本体交換費も比較すると判断しやすくなります。
2026年8月11日に確認した公式情報
エラー番号・部品・交換方法はメーカーや型番によって異なります。実際の修理・交換は現在お使いの機種を確認して判断してください。










